失われゆく作法

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作法という言葉がある。

いずれ近い将来、死語になるだろうか。

言葉自体はいまだ生き残っていても、その存在はすでに死んだも同然のようだ。

先日、とある蕎麦屋で食事をしていた。

隣に座る若い男。

注文したものが出てくるまでの間、スマートフォンの画面を見ている。

そばが出てきた。しかし食べない。

ずっと画面を見たまま。

5分ほどしてようやく食べ始めた。

かたや、反対隣りの女性。

食べながら、カウンターテーブルに置いたスマートフォンの画面を触っている。

画面をスクロールさせてメールか何かを確認しながら、食べ続ける。

この国はどうなってしまったのだろうか。

つつましく、おくゆかしい日本の礼儀・行儀作法はどこへ行ってしまったのか?

他人のすることであるから、好きなように食べたらよいと思うが。

しかし、古くから伝えられてきた所作が失われるという事は、文化の崩壊である。

どんなに科学や生活環境が発展しても、

知性や文化が停滞、あるいは衰退しては意味がないではないか。

唯一の救いは、蕎麦が美味かったことだけである。


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梅酒

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1ヶ月ほど前に仕込んだ梅酒。

紀州の南高梅を使い

酒は本格米焼酎

砂糖は沖縄の黒糖である。

もう少しで飲み頃。

梅の効能は

生津、止咳化痰、止瀉止痢。

つまり正常な身体の水分を補い、咳を止め、痰を取り、吐き下しにも効果あり。

湿痰をとるので、風湿性の関節炎にも効果があるようだ。

梅は中国原産のバラ科の植物で

中国では青い梅を燻製にした<烏梅>という物が漢方生薬として使われていた。

中国語の発音で<烏梅>は<ウーメイ>ということから

日本では<ウメ>と呼ぶようになったらしい。

梅酒の歴史で最も古い記録は江戸時代・元禄期の『本朝食鑑』(食物の百科事典のようなもの)。

ただし、当時の砂糖は貴重な高級品であったため

一般に普及したのは江戸後期~明治時代と考えられている。


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江戸のダンディズム

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昨日の午後は青山の根津美術館へ。

〈江戸のダンディズム〉と題した展示で、

刀の装飾や見事な細工の施された印籠がならんでおり、

昔の武士のオシャレさとこだわりが感じられるものだった。

刀そのものも数振り展示されていて、

中でも和泉守国貞作の脇差は眼を見張る美しさであった。

刀剣は本来、闘争の道具である。言うなれば凶器である。

にも関わらず刀そのものも美術品・芸術作品として昇華されているし、

その凶器に付属する鞘や鐔などにまで意匠を凝らした細工が施されているのには驚嘆するばかりである。

しかもそれは、単に美しいばかりでなく、洒落が効いているのである。

鋏と雀の装飾でおとぎ話の<舌切り雀>

猿と蟹の装飾で<さるかに合戦>など。

更に驚いたのは、13世紀に作られた刀なのに、装飾は17世紀のもの。

つまり、江戸時代から見ても数百年前の古い刀の飾りを取り外し、新しいものを作り付けてあるのだ。

素晴らしく貴重な時間であった。


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