現在、日本の病院で行われている医療のほとんどは西洋医学・現代医学と呼ばれるものです。

しかし、かつての日本では東洋医学が主流でした。

今から150年ほど前の明治時代、日本は西洋の影響を受けて様々なものが変わってしまったのです。

医療も例外ではなく、江戸時代までは主流であった鍼灸・漢方が、その地位を失ってしまいました。

それでもまだ、明治天皇や大正天皇は鍼灸・漢方の治療を受けておられたそうです。

しかし太平洋戦争後、アメリカのGHQによりこの医学は非科学的なものとされ、その存在を否定されてしまいます。

こうして真の東洋医学は医療の片隅に追いやられ、代替医療としてわずかにその地位を留めることとなりました。

しかし、西洋医学が発達するとともに、その問題点もクローズアップされてきました。薬の過剰投与の問題や医療過誤などの問題。手術による後遺症や薬による副作用の問題。加えて莫大な医療費負担。

これらの話題がメディアによって広まることで、今また再び東洋医学は脚光を浴びるようになってきました。

かつて鍼灸や漢方を否定したGHQの本国・アメリカでは東洋医学の効果が見直され、今では莫大な国家予算を投じて研究が進められています。

ヨーロッパでも、鍼灸・漢方が受けられる病院が増え、保険適応している国も増えました。

中国・台湾・韓国では西洋医学と並んで、大学病院において鍼灸・漢方薬治療がされています。患者さんが希望すれば入院して漢方薬を服用しながら、鍼灸治療が受けられるのです。

しかしながら、日本にこの医学が伝わってきてから1000年以上経っているのに、制度の面で日本はものすごく遅れています。

21世紀の今こそ、数千年の歴史を持つ東洋医学が、医療現場での大いなる一条の光として輝きを放つ時だと確信しています。

東洋医学は、患者さんの訴えに耳を傾け、西洋医学では治らない苦しみに著しい効果をもたらす事ができると実感しているからです。

当院では現代中医学の理論を基に、日本古来の鍼灸法の優れた技術を融合させて患者さんのお身体の状態に合わせた施術を行っております。

また、治療後は効果の判定を通じて、病気になった真の原因を解明し、それに基づいた的確な養生指導を行います。

中国古代の医学書『黄帝内経・素問・霊枢』や『傷寒論』等の古典が書かれた時代から受け継がれてきた真理を、臨床を通して確認し、現代の風土と現代人の体質に合わせて施術します。