院内に置いてある水槽、2つ。
ひとつは上に蓋と照明がかぶせてあるのだが
もう一つは植物が上に飛び出ていて、何も蓋がない。
そのため、水の蒸発が激しい。
この乾燥する時期は特に顕著で、ほぼ1日おきに水を継ぎ足していた。
ところが、数日前から急にピタッと水の蒸発が少なくなった。
水の減りが少ない。なぜだろうと考えてふとカレンダーを見る。
水の減少が少なくなったのは冬至からだった。
冬至は、読んで字の如く。「冬に至る」である。秋が終わり、冬の訪れを指す。
今から2200~2400年前ごろの戦国時代の中国で考案された二十四節気のひとつ。
古来より、中医学の思想では、<六淫(ろくいん)>という考えがある。
曰く、「風・寒・暑・湿・燥・火」の6種の病邪のこと。
どれほど高度に科学文明が発達しようとも、人が自然の中で生きていることに変わりはない。
そして自然の移り変わりにより、その影響を受けることも避けられない。
春は風、夏は火暑、長夏(古代中国では夏と秋の間の季節だが、日本では梅雨)は湿
秋は燥、冬は寒の気が主体である。これを<六気>という。
冬至になる前の秋は燥の気が主体。つまり、乾燥である。
現在のような機械も何もない時代に、太陽や月の動き、自然の移ろいを見て
古代の中国人たちは二十四節気というものを定めた。
インテリアという意味もあって、水槽を置いているが
こういう自然の移り変わりが感じられるという利点もある。
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