一番上が真鍮製 2番目がステンレス 一番下は比較のために置いた爪楊枝
治療に使う道具のひとつである古代鍼<こだいしん>。
北辰会代表の藤本蓮風先生が、中国へ行った際に見つけたもの。
北京にある医史博物館(現在は廃止されて存在しない)にて展示されていた古代の鍼。
そのレプリカがお土産で売っていたらしく、それを買って帰って見本にして
同じ形のものを金・銀・真鍮などの各素材で作り直し
実際に臨床で使ってみたところ、ちゃんと効果があって使えることが分かり
現在では、毫鍼<ごうしん>(通常の鍼治療で使われる刺す鍼)と打鍼<だしん>と共に
北辰会方式の鍼治療の三本柱のひとつといったところである。
刺す鍼では刺激が強すぎて不適合な患者さんや子供などに用いる。
この鍼はもともと、西漢墓<せいかんぼ>というお墓から出てきた。
紀元前113年に亡くなった劉勝<りゅうしょう>という、前漢時代の王様のお墓である。
そこに副葬品として一緒に入っていたのがこの鍼である。
北辰会に入ってだいぶ経ってから気づいたのだが
実はこのお墓、というか遺跡が残っているところの近くの大学に
私は学生時代に留学していたのである。
中国・河北省の保定市にある満城県というところに遺跡があり
その隣の隣にある北市区に留学していた河北大学があった。
更に驚いたのは、私は去年、奈良から東京に戻って開業したのだが
ちょうど同じ去年の4月末に、この河北大学のある北市区と隣接する南市区が合併し
新しい区ができたのだが、その名前がなんと「蓮池区(れんちく)」。
留学時代に私も訪れたことのある<古蓮花池>という庭園があり、
どうやらそこから名付けたようである。
もう学生時代の頃から、<蓮>に縁があったようである。
河北省保定市蓮池区にある古蓮花池 <画像はWikipediaより転載>
河北大学からバスですぐ近くの処にある
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