ツボ押し健康法とか、指圧をネタにした本やテレビ番組があるせいか
一般の方にもよく知られているツボがいくつかある。
合谷(ごうこく)とか、足三里(あしさんり)などは大変有名なツボだろうと思う。
三陰交(さんいんこう)も比較的知られていることが多い。
内くるぶしの上、足の脛の内側にあるツボだが
先日も患者さんから、「家で自分で押してよいか?」と質問を受けた。
どのツボにも<穴性(けっせい)>という、つまりツボの特質があり
また人によってそれぞれ体質があるから
「ここを押しておけば健康」とか、「万人に当てはまる養生のツボ」とかいうものは無い。
この三陰交というツボは、足の内側を走る3つの陰経(肝・脾・腎)が交わるツボなので
こういう名前がついている。
三陰経が通ることから、このツボへの施術は妊婦の場合は流産する恐れがある。
妊婦でなくても、人により体質により、無闇に指圧などするべきではないツボだ。
ちなみに、少林寺拳法を修行していた頃は、よくここで痛い思いをした。
相手の廻し蹴りを手で受けさばくのに、このツボに腕を当てる。
上手くできなければもちろん受け手側の腕が痛いが
上手く決まると、腕よりも圧倒的に強いはずの蹴った側のほうが痛い。
このツボは普通に指で押しても痛いことが多いのだが
蹴りを受けさばかれた時の痛みは尋常ではなかった。
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