「速醸(そくじょう)」という言葉をご存知だろうか?
お酒や味噌を作る際の醗酵熟成させる期間を短くしたやり方である。
「速成醸造」の略で、明治時代に考案されたものだ。
これに対するのが自然醗酵に任せた「天然醸造」である。
適切な温度管理で、ただ寝かせるだけの天然醸造に対し
速醸は加温することで酵母の活動を活発にさせて
従来よりも短期間で熟成することを可能にした。
その期間は、例えば味噌なら天然醸造が1~3年であるのに対し
加温速醸の味噌はわずか3カ月である。
日本酒に至っては、速醸はわずか2週間でできてしまう。
速醸で作られた味噌や日本酒は、その熟成期間が短期であるために
旨味や風味が乏しく、そのために様々な調味料や添加物で味付けされる。
しかし、速く出来上がる速醸ならば、コストが安くできるし
熟成のために貯蔵して置く期間を短くできるので回転が速くなり大量に作ることができる。
しかしその為に、本来の味や健康への安全性がスポイルされてしまうのはいかがなものか?
さて、鍼灸ではツボに鍼先をかざすだけ、あるいは軽く当てるだけの治療もあるが
多くは鍼を刺しておく「置鍼(ちしん)」という治療法を用いる。
なかなか良くならないある患者さんの治療で悩んでいたが
ふとした閃きで、置鍼時間を長くしてみた。
使ったツボは以前にも使ったことのあるツボで、違うのは時間を増やしただけ。
それなのに劇的な違いを見せた。改善しなかった症状が改善し始めた。
たった10分増やしただけなのに。
もちろん鍼灸治療なので、長ければ良いわけではない。
かざす鍼などは2~3秒だったり、一瞬だったりである。
患者さんの身体それぞれに合った置鍼時間があるのだが
時間が与える影響の凄さに改めて気づかされる体験であった。
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