「いかなご」は近畿地方の名称で、東日本では小女子(こうなご)と呼ばれる。
この「くぎ煮」はいわゆる佃煮なのだが、神戸など阪神地区・播磨地区でよく食べられる。
産卵期が冬から春にかけてなので、3月末~4月には2cmほどに育った幼魚が
醤油・砂糖・生姜などでこのように調理される。
見た感じが古釘のように見えるから「くぎ煮」というらしい。
近畿の人は、このいかなごのくぎ煮が出始めると「春だな」と感じるようだ。
関東ではあまり知られていない食べ物だが、最近は東京のスーパーでも売られている。
奈良の師匠の治療院で、住み込みの内弟子修行を始めたばかりの頃に
患者さんから手作りの「いかなごのくぎ煮」をいただき、
内弟子たちで分けて食べたことを思い出し、スーパーで見かけた際に買ったものである。
毎年春になるともらっていたのだが、初めて食べた時の印象が特に強く、
これを見ると、内弟子になったばかりの頃の不安と希望に満ちていたあの感覚を思い出す。
初心、忘れるべからず・・・と念じながら朝食にいただく。
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