西洋医学的な診断と東洋医学的な診断は違う。
西洋医学も立派な医学であり、東洋医学も医学であるが
その「診かた」は大きく異なる。
最近面白いと感じた症例ふたつ。
ひとりは長く咳が続いている患者さん。
耳鼻科では、「アレルギーですね」と言われたという。
抗アレルギー薬を処方されたが、薬が切れるとまた咳が出る。
東洋医学的な診立ては 「肝鬱化火による気逆」。
背中のツボに何度か鍼をして治癒した。
薬では治らなかったようだが、アレルギーという診立てはあながち間違っていないなと感じた。
年末年始の疲れが溜まり、肝気が鬱滞して邪熱を発し気の流れが逆上した・・・
というのが東洋医学的な診立てである。
疲労から身体が過敏となり、アレルギー症状を起こす物質に対して反応した・・・
という西洋医学的な診立てと、符合するのかなと感じた。
もう一人は回転性のめまいの患者さん。
西洋医学では、耳石という、耳の奥にある平衡感覚に関わる部分の石が
正常な位置から動いてしまったために発するものとの診断を受けたそうだ。
東洋医学的には、身体の疲労から身体の左右差が大きく狂ったために起きたものと判断。
あまりにも疲労がたまりすぎていたために、打鍼などを駆使して数回の治療で治癒。
この症例も、診かたは違えどやはり符合するものがあり
西洋・東洋それぞれの問題点というか、特性がわかった気がする。
道を塞いでいるひとつの大きな岩壁を前にして、
二人の人間が、その表と裏を見て違うことを言っている
それを聞いているかのような気分になった
しかし、どちらも「岩」であることには違いない。
問題は壊し方、乗り越える方法だろう。
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