子供の頃から妖怪とかお化けが好きである。
高校生の時には江戸時代の画家、鳥山石燕の妖怪画集の復刻版を買ったほどである。
東洋の思想哲学には五行思想というものがある。
この世の全ては木火土金水のいずれかの性質を持つ、というもの。
木から火が生じ、火から土が生じ、土から金が生じ、金から水が生じ、水から木が生ずる。
相生関係と呼ばれるものである。
では、妖怪は何に属するだろうか?
妖怪は基本的には木性である。万物は、すべからく水より生ずるからだ。
妖怪や魑魅魍魎とても例外でなく、水から生まれる…と昔の人は考えた。
ただし清らかな水ではなく、水の淀み、濁り凝った水である。
この考えがあるために、風水などでは水周りをきれいにしろと言う。
水周りが汚いと、そこに物の怪=悪い気が生ずるからである。
五行思想には相剋関係(そうこくかんけい)というものもある。
木は土に克ち(勝ち)、火は金に克ち、土は水に克ち、金は木に克ち、水は火に克つ。
これにより、妖怪や物の怪は金属を嫌うと考えられた。
「鍼」という字は金偏に「咸」(かん)と書く。
「咸」にはいろいろな意味合いがあるが、ひとつには「とざす」という意味がある。
つまり「封ずる」につながる。金属で封ずるわけである。
古代の中国人が、病気になるのを「妖しげな気の影響」と考えたためである。
他にも、金属のアクセサリーは魔除けを願ってのものである。
不思議なことに、五行思想のないアフリカや中南米の原住民も
魔除けを目的として金属のアクセサリーを身に着ける。
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