前回のカフェインとガンについての続き。
たしかにカフェインによってガン細胞は死ぬようだが
同時に正常な細胞まで死んでしまう。
故にカフェインでガン予防というのはお勧めできないわけだ。
しかし、カフェインがガン細胞に対して作用する仕組みや弊害を無視して
カフェインを摂取するとガンが減るという<統計>だけが独り歩きしてしまっている。
統計の話をするなら、こんなデータもある。
社団法人 全日本コーヒー協会という団体のホームページで公開されている統計資料では
1877年(明治10年)以降の日本のコーヒー豆の輸入量の推移がわかる。
100年以上も前と比べて輸入量が増えているのは当たり前だが
1980年は19万トンだったのに対して、2014年は45万9千トンと、その量は2倍以上である。
ここには脱カフェイン加工されたものも含まれるが
生豆40万トンに対して、脱カフェインされたものはわずか約2千トンなので問題にならないだろう。
更に、全国茶生産団体連合会 全国茶主産府県農協連連絡協議会という団体の
ホームページで公開されている日本国内のお茶の供給量の推移データ。
こちらは1980年と2013年を比べると緑茶は減っているが、
紅茶やウーロン茶の輸入が増えているため
お茶全般としては11万5千トンが11万8千トンとわずかに増えているだけ。
つまり、日本人のカフェインの摂取量は30年以上前と比べて明らかに増えているわけだ。
これに対して、厚生労働省が公開しているガン患者数の推移データでは
1979年が10万人程度だったのに対して、2005年には30万人に手が届きそうな数に増えている。
医療技術の進歩や新薬の開発などが進んでいるせいか
胃ガン・乳ガン・子宮ガンによる死亡者数は1980年と2005年を比べてほぼ横ばいであるが
気管支や肺・大腸・肝臓のガンの死亡者数はそれぞれ2~3倍に増えている。
データだけを見るならカフェインの摂取が増えているのに
ガン患者の数も増えているではないかという事になる。
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