虎の尾を握るが如く

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内弟子になったばかりの頃、

師匠から、「お前は慎重な性格だが、慎重すぎる!」

といわれたことがある。

曰く「虎の尾を握るが如く、薄氷を履むが如し」と。

つまり、寝ているトラのしっぽを起こさないように握ったり、薄い氷の上を落ちないように歩いたり

治療の時には、大胆さと慎重さを併せ持たなければならない。

医療において慎重であるということは、非常に大事なことだが

時には大胆な処置もできなくてはならないというわけだ。

慎重に過ぎて、ここぞという好機を見極められずに逃すようではダメなのである。

鍼灸治療においても、一見して「虚」の所見を示していても、瀉法で改善することが少なからずある。

全ては、「見極め」が如何にできるかにかかっている。


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rogo_yoko

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