テレビで東洋医学特集 その2

NHK-東洋医学






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整体観念とは、簡単に言うと、

人体の内臓はひとつひとつが単体で活動しているわけではなく、

お互いがそれぞれに影響しあい、

組織や器官が互いに作用しあうことで人体の生命活動を維持している、

そういう考え方です。


例えば現代医学では、喘息の治療の為に薬を飲ませたら、

喘息症状は治まったけどアトピーの症状が出現したりという事があります。

患者さんでこんな人がいました。

遺伝なのか、自分を含め血縁者に喘息の人が多くいて、

ある親戚の一人が水泳を始めて肺が鍛えられたのか、喘息が治ったと。

それを聞いて、他の喘息持ちの人たちも水泳を始めたら皆よくなった。

でも、今度はみんなアトピーを次々に発症した・・・という話を聞いたことがあります。

当院に来られたその患者さんは、

アトピーを発症した親戚を見て、水泳をやらなかったそうで、

その方だけはアトピーを発症しなかったそうです。

他にも、当院の患者さんの例では、

ピロリ菌の治療の為に薬を飲んだら、ピロリ菌はいなくなったけど、

その後から食欲減退・長期間の下痢・微熱・胃の不快感が出て、

それに対して別の薬を飲んだら、

今度は呼吸しづらい感じが出てきたという方がおられました。

人間という一つの個体の中にある

様々な内臓・器官のバランスをとることが重要なわけです。

そこを無視して薬を飲んだり、手術したりすると、

「こっちの症状は無くなったけど、別の症状が出てきた」

という事になる可能性が高いです。

もちろんこれは鍼灸・漢方にも言えることです。

鍼灸・漢方だからって、

なんでも安全・マイルド・体に優しいというわけではありません。

番組の中で、腰痛の芸能人の頭に鍼をしていました。

「百会」というツボです。

もし風邪のひき初めの状態であったら、あのツボは使えません。

余計に悪化させることでしょう。

鍼をする前に、少し歩かせたり、前屈をさせたりして

腰痛の状態を診ていたようですが、

単に、番組だから詳しい診察は省略されていただけで、

実際はちゃんとその辺も問診したり、

脈を診たりして風邪の有無を確認していた・・・(と信じたい)と思いますが、

そういう鑑別をする、つまり整体観念が根底にある医学であるよ、

という点を是非強調していただきたかったです。

だって、そこが現代医学と大きく違うポイントのひとつなんですから。

次回、天人相応思想について書きます。


当院のホームページも是非ご覧ください。


rogo_yoko

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