大陸に名医を訪ねて ⑤

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大きな建物でした。日本でもこのくらいの規模で鍼灸やれたらなぁ・・・。






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いよいよこの旅の主目的である天津中医薬大学での臨床実習です。

といっても、日本東洋医学会の重鎮である兵頭明先生ご推薦の

名中医である武連仲先生は既に退職され、

週に1回だけ診療にいらっしゃるそうで、お会いできるのは翌日。

という事で実習1日目は、病院側で選んだ先生の臨床を見学してきました。

孫玲(スンリン)先生という方で、年齢は40~50代でしょうか。

女性の優しそうな物静かな先生でした。

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後列右から2番目が孫玲先生。その他の圧が強めの人たちは北辰会のメンバーです(笑)

この病院のシステムでは、患者さんの疾患によって診察室が分けられています。

この孫玲先生の部屋には、麻痺系の患者さんが沢山いらしてました。

神経の麻痺で手足に異常が起きた方、顔面神経麻痺の方などです。

午前中の3時間ちょっとの間に30~40人くらいでしょうか。

部屋の中にはベッドが6つ。ベッドの足元と頭の方にそれぞれ椅子が有り

寝て鍼を受ける必要のある患者さんはベッドで、主に顔などに鍼を刺す人は椅子で

という形で診療していました。

あまり大きくはない部屋で、ベッドと椅子は常に満杯の状態で

さながら野戦病院の様相を呈していました。

鍼の刺し方は中国鍼灸ならではの刺激強め、刺すの深めです。

鍼の数も多く、顔面神経麻痺の患者さんは、

顔が美容鍼みたいな感じになってました。

驚いたのは、鍼を刺している時間(置鍼時間)がアバウトであること。

そして、鍼を抜くのは先生ではなく、患者さん自身や患者さんの家族

場合によっては患者さんが隣にいる患者さんの鍼を抜いていたりしてました。

抜鍼後の検脈(鍼を抜いた後に確認のために脈を診る)もなく

これで治るのか・・・?と心配になりました。

具合悪くなったり、効いてなかったりしたらどうすんの?と

思いましたが、患者さんから直接話を聞いたところ

「この先生はとても良い先生で、良く治ると評判」との事。

実際、他の先生に診てもらったが治らない!と孫玲先生の評判を聞いた患者さんが

予約していないのに飛び込みで来たりしていました。

午前の診療は嵐のように過ぎ去り、午後もこんな感じかなぁと思いつつ

みんなで街に出て近くの店で昼食をとり、定刻に戻ると

午後はどうやら初診の患者さんだけを診る時間らしく

その日は若い男性が一人やってきただけでした。

そのおかげか、色々と先生に直接質問をさせていただき、

鍼灸・東洋医学を勉強する上で大事なことを教えていただきました。

また、私自身も鍼治療を受けることができました。

やっぱり自分の身体で体感してみないとダメですね。

他人が受けているのを見た限りでは、荒っぽい施術に見えましたが

切皮痛(刺す瞬間の痛み 下手だと痛く、上手いと痛みなし)もほぼ無し。

ツボも外れることなく、的確に当たっていました。

見た目ほど乱暴な感じはなかったですが、でも鍼の響きは凄かったです。

刺した鍼全てが、ビンビン感じられました。

刺した部位だけでなく、腰に刺したのに足の指先にビリっときたり。

中国の先生の鍼を受けたことある方ならわかると思います。

とても勉強になりました。

まぁ、自分であれをやろうとは思わないですけども。

自分で受けるなら、ああいう鍼も嫌いではないですが

日本人にはちょっと刺激強すぎるかなぁと思います。

その他の面でも、ちょっと日本人には受け入れがたい部分が多々ありました。

※響き・・・鍼を打った時に患者さんが感じる特殊な感覚。
少し痛いような、あるいはジーンとする感じであったり、
ホワッと温かくなる感じであったりと、その人と状況により様々です。

続く



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rogo_yoko

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