87歳女性、10年前に心筋梗塞を発症。
以降、不整脈と胸の痛みがよく起こる状態が続いていた。
先週から酷い回転性のめまい。
歩けないほど酷いとの事で往診する。
めまいは常時あるわけではなく、起き上がった時や下を向いたときなど
体を動かした時に起きる。
脈は結代脈(リズムが一定しない不規則な脈)で力も弱い。
舌は暗紅色で、色が褪せている。
まず腹部に打鍼で施術。
その後、反応のあった右足のツボに古代鍼をかざす。
しばし休憩の後、寝ていた体を起こしてもらう。
「やっぱりめまいする、回ってる」と言う。
しかし「今まではずっと反時計回りに回っていたのが、時計回りになった」と言う。
足のツボの反応を診てみると、右に出ていたのが左に替わっている。
今度は左足のツボに鍼をかざす。
その日はそれで終了する。
聞けば、暑い日に買い物に出かけて長時間歩いて疲れたのだという。
帰ってから、買ってきた好物の落花生を食べたらしい。
暑い日に長時間歩いて陰気を傷め、落花生で気がのぼせたものか。
しばらく治療を継続してみる。
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