「真人の息は踵を以てし、衆人の息は喉を以てす」 出典『荘子』
真人とは、悟りを開いた人、世の中の道理や真理を弁えた人とでも言うべきか。
賢者は踵で呼吸するくらい、深く息をする。
未だ悟れていない一般人は呼吸が浅い・・・ということである。
現代では、呼吸の浅い人が多い。
運動不足やストレスなどによる過緊張から来るものだろう。
それがさらに酷くなると、呼吸がしにくい、息苦しいという症状となり
さらに悪化すればその息苦しさから低酸素状態となり、それを脱するべく過呼吸となる。
現代医学では<パニック障害>なんて診断名が付くようだ。
これは、過呼吸を治して終わる病気ではない。
過呼吸の根底にあるものを治さなくてはならない。
過呼吸は、低酸素状態を改善しようとする防御反応だからだ。
もちろん一時的には、過呼吸状態を治めなくてはならないけれど。
それにしても驚くべきは、この言葉が書かれた『荘子』が2000年も前のものだという事。
呼吸の大事さを、いま一度確認できる。
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