人の身体は実に正直だ。
何かあればすぐに反応が出る。
その反応を正確に察知することで、的確な診断・治療につなげられる。
もちろん、その反応の出方が微妙であればあるほど、気づきにくい。
ある患者さん。
頭痛などを主とする、いくつかの症状を主訴として来院。
何回か治療して、少し良くなってきているところ。
ある日、来院してみると、脈やお腹の緊張から何かおかしいと感じる。
舌を診てみる。
中央より右寄りで、舌の根元に近い部分の苔がごっそりと剥げてしまっている。
直径2~3センチくらいあるのでかなり大きい剥苔(はくたい)である。
なにか、非常に疲れた時などに出る反応。精神や身体が疲れていることを示す。
数日前まではなかった所見。
「昨日、何かありましたか?」と問う。
すると、「車のバッテリーが切れて、業者を呼んだりして、慌てて忙しかった」との事。
しかも、週末に出かける予定があり、車を使えるか心配したという。
元来、取り越し苦労しやすい性格でもある。
患者さんが黙っていても、気づいていなくても、忘れていても
体表観察で、身体や心の変化、生活の異変が術者には分かってしまう。
あらためて東洋医学のすばらしさを実感できた。
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