また肺炎を診た。
風邪をこじらせたもの。
本人は風邪が治らないだけだと思っていた。
ぐったりとしていて、起き上がるのも辛い状態。
眼神なく、うつろな表情。
数日前に39度まで高熱が出て下がったものの、
いったん良くなったために仕事で無理をして再び悪化。
ここ1週間、まともに眠れないほど具合が悪く、2~3時間おきに目覚めるという。
38度台の熱。触れると全身に熱感。うっすらと発汗している。
脈は数脈(さくみゃく=平常より速い脈)で、
滑弦(かつげん=なめらかでギターの弦のような硬い脈)を呈する。
舌は絳紅舌(こうこうぜつ=非常に赤い色がきつい)で無苔。
その他の所見も鑑みて、右の照海に2番鍼を置鍼。
更に、手の井穴から刺絡。
特に陽明経からよく出血した。
15分置鍼して施術終了。
休憩して30分ほど経つと、自発的に立ち上がって歩き回り始めた。
喋るのもしんどそうだったのに、陽気にしゃべり始めた。
おそらく肺炎を起こしているので、念のため、内科を受診するよう指示。
検査の結果、肺炎でCRP※が2.0を超えていたとの事。
不思議なことに、検査の結果は良くないのに身体は元気になったという。
翌日、再び鍼の施術。
その日の夜は久しぶりに途中で起きることなく5~6時間眠れたという。
このような急性の病でも適切な診断と処置をすればちゃんと結果が出る。
また新しい「鍼のチカラ」を見ることができた。
※CRP (C-リアクティブ・プロテイン=炎症を示す数値)
基準値は0.3で、だいたい10を超えると入院と言われる。
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