院内のお花もクリスマスモードに。
精神疾患の原因、あるいは増悪因子(悪化する要素)のひとつに食べ過ぎがあると聞いたら
一般の人は驚くかもしれない。
どんな関連性があるのか?
西洋医学でも結び付けられるのだろうか?
とある、うつ病の患者さん。
右側の首筋の強い張りと痛みを訴える。
脈状は洪脈(非常に力強く打つ脈)で、体表に触れると全身熱い。
便秘気味で、悪心、イライラ、焦燥感、喉のつまり、その他にも熱証を示す所見が多い。
気滞や気逆に対しての治療を施すも著変なし。
手の井穴刺絡で熱の所見が軽くなり多少スッキリするが、翌日には戻る。
改めて体表観察と生活習慣についての問診を詳らかに行う。
すると、小柄で小食だと思っていたが体格の割には食事量が多く、
内容も肥甘厚味(濃い味や甘いものなどコッテリとしたもの)が多い。
お酒も強く、飲酒量も多いことが分かった。
加えて意欲減退のため、運動不足でほとんど家を出ない。
曖気(ゲップ)が多く、最近、飲酒後に胸悶が出て、吐いたら治まったことがあったという。
証を<痰熱上擾(たんねつじょうじょう)>と診立てて、
左の豊隆に5番鍼を刺し、旋撚(鍼をひねって回す)と雀啄(上下に動かす)をする。
すると、首筋の脹痛や悪心・胸悶その他の症状が消失。
食べ過ぎ・飲み過ぎと運動不足により体内にたまった湿痰が熱をもって
上につきあげていたと思われる。
治療後に改めて飲食の養生を指導する。
現代の医学や栄養学ではこれをどう対処するのだろうか?
どうにもすることはできないのではないか?
これこそ東洋医学のチカラの見せどころである。
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