治療のあとの養生指導でカフェインをひかえるように指導することが多い。
多くの人がカフェインの害に無頓着で、当たり前に飲んでいる。
すでに栄養学の分野でもその害は言われているし
テレビの健康番組などでも取り上げられることもある。
しかし、「塩分をひかえましょう」とか「脂肪の取りすぎに注意しましょう」というのと
せいぜい同じくらいに考えているようだ。
ゆえに、カフェインの摂り方や適量を教えても、なかなか納得していただけない。
逆に最近では、カフェインの摂取によりガンのリスクが減るという研究結果が出ている。
そんなニュースを引き合いに出してきて、「身体に良いのでは?」と反論される始末。
悔しいので調べてみた。
まず、カフェインがガンに効くというメカニズム。
カフェインの大量摂取によって、抗がん剤の効果が増強されるそうだ。
抗がん剤とは、要するに細胞を壊死させる薬である。
がん細胞だけに効くのなら良いが、そうではない。
基本的に抗がん剤は人体の正常な細胞にも有害である。
抗がん剤投与で痩せて衰弱したり、痛みを訴えたり、脱毛するのはそのためである。
つまり、抗がん剤を投与されている患者さんは
がん細胞と正常な細胞のどちらが先に消えてなくなるかという
ある種の賭けをさせられているわけだ。戦争と言ってもよい。
どっちの兵隊が先にいなくなるかというギャンブルである。
当然、細胞もおとなしくやられっぱなしではないのであるが
カフェインはこの細胞死を早める効果を持っている。
統計的に、カフェインの常用者のがんのリスクが低いというのは
がん細胞がカフェインにより死んでしまっているからと考えられる。
しかし、同時に正常な細胞も消耗させられているわけだ。
しかも、カフェインによるその他の弊害もあるわけで
やはり、カフェインを摂取してがんを予防しようというのは、全くお勧めできない。
⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑
よろしければバナーのクリックをお願いします。ランキングが上がると院長のやる気が上がります。