嬉しいお便り

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当院で不妊治療を受けていた患者さんから吉報がありました。

現代医学の不妊治療を数年間受けていましたが

なかなか良い結果に結びつかないという、かなり難しい患者さんでした。

排卵なく、月経も不安定。

ホルモン剤投与で排卵起きるも、投与をやめるとまた無排卵。

人工授精で妊娠するも、安定せず早期に流産。

その後も人工授精を試みることトータル6回。

全て実らず。

半ば絶望しながらも、東洋医学に一縷の望みをかけて当院を受診。

鍼灸治療を開始してから1年1ヶ月で自然妊娠。

妊娠中も体調管理のために通院して、先日無事に出産のお便りをいただいた。

以下にその一部を記して、同じ悩みを抱え苦しむ人たちの希望としたいと思う。

 

「ご報告が遅くなりましたが、男の子を無事に出産いたしました。
予定日から2日後の出産で、とても健康に生まれてきてくれました。
そしておかげさまで母子共に元気に、先日退院いたしました。

鍼灸治療を受け始める前の自分では、出産どころか自然妊娠なんて無理だと諦めていましたが、
先生の鍼のおかげで体質を根本から改善でき、現在の私とこの子がいるのだと思っています。
妊娠中からつわりも軽く、体重制限されることもなく、
妊娠中になりやすい高血圧や糖尿病などにもならず、
最後までトラブルなく健康に過ごせました。本当にありがとうございました。

しばらくは私も外出できませんが、落ち着きましたら、
また産後の身体の回復や、メンテナンスのために通わせていただきたいと思います。
(個人情報保護のため一部削除・加筆修正あり)

 

 

この方の場合、不妊だけでなく、様々な身体の不調がありました。

そこを無視して、生殖能力の部分だけ改善することは考えられません。

疲れやすい・慢性鼻炎・貧血を起こしやすい・乗り物酔いがひどい
冷え性・生理痛・月経不順・イライラしやすい・熟睡できない
朝スッキリと起きられない・長時間の立位で足の痛み・胃腸の不調...

挙げたらきりがないくらい、いろんな症状がありました。

治療を始めて徐々にこれらの症状が無くなっていき

開始から半年ほどで月経が安定し始めました。

以後は上に述べた通りです。

ちなみに、お便りの中では、最後までトラブルなく・・・と書かれておりますが

つわりも、逆子も、風邪も、その他の不調もすべて鍼灸で処置しています。

あまりに好調だったので、苦しんだ印象が少ないのでしょう(笑)

何はともあれ、鍼灸治療が身体を良くするだけでなく、

希望と感動を得られるお手伝いができたのが何よりもうれしかったです。

 

<このブログを読まれた、不妊治療でお悩みの方へ>

全ての方が、この患者さんのように上手くいくわけではありません。

未だ私の鍼灸の技術も発展途上であり、患者さん毎に環境や体質も異なります。

また、体質の改善をするために長期間の施術の継続が必要な場合が多く

金銭的にも、精神的にも、その負担は決して軽くありません。

それでも、「不妊治療の選択肢は現代医学だけではない!」という事を

広く知っていただくために、このようなブログを公開しています。

テレビで東洋医学特集 その4

NHK-東洋医学




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最後に弁証論治の説明。

 

問診と体表観察により患者さんの身体がどういう状態にあるか、

病の原因はどこにあり、
発症から現在に至るまでどういう経緯を辿ってきたかを見極め、

導き出された「証」に対してどういった方法を用いて治療していくか、

これが弁証論治です。

「証を弁えて治()を論ずる」という事ですね。

この「証」というのが、わかりやすく言えば

「診察から導き出される診断名」と言ったところですが、

現代医学のいわゆる「病名」ではありません。

「現時点での身体の状態を表すもの」です。

病名に当たるものは東洋医学では「弁病」で導き出され、

これはまさに古くから言われている病名です。

 

結核の事を「労咳」と言ったり、

頭鳴を伴う激しい頭痛を「雷頭風」と言ったりしていました。

でも、東洋医学では病名を重視せず、証を重視しています。

病名に関しては、現代において一般的に用いられているものを使おうが、

昔からの呼び名を使おうがあまり変わりはありません。
(古名を敢えて使うのは、尚古主義?懐古趣味?ですかね)

 

ですから、大事なのは「証」です。

同じ病気でも人により、場所により、季節や時間により、

或いはその人の過去の病歴などによる体質によってタイプが違います。

それを区別するのが弁証です。

便秘の患者さんがいたとして、現代医学では下剤が処方されます。

でも東洋医学では、熱の病なのか、冷えの病なのか、

或いはそのどちらでもないのか、タイプによって対処が異なります。

全体的に弱っている傾向の方と、体力・気力共に充実している方でも異なります。

現代医学では下剤の量を変えたり、種類を変えたりはしますが、

基本的な方針は単一でしょう。

でも東洋医学では、気の停滞によるものなのか、

消化器の弱りによるものなのか、考え得る様々な可能性を考えて探っていきます。

番組では鍼灸以外に漢方薬の紹介もされていましたが、

漢方薬も中国生まれで、専門的には「湯液」と呼ばれ、

そのベースとなる考え方は鍼灸と同じです。

ですから、どちらも「証」に基づいて

「何の薬を処方するか」「どこのツボに鍼を刺そうか」を決められます。

この点についても、是非紹介してほしかったのですが、

全く取り上げられていませんでした。

非常に残念!!

 

テレビで東洋医学特集 その3

NHK-東洋医学




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人間は、自然界との関わりあいを無視できません。

気候の変化などに対して、自分たちの環境や食生活をあわせ、

自然と共存していくことが大切であり、

自然と自分とのバランスが崩れたときに病気になると考えることができます。

気候や気象の変化が身体に影響するので、

季節や時間によって起こりやすい症状も異なりますし、

住んでいる地域によっても大きく違います。

これが三因制宜のうちの因時制宜(時間や季節によって対処が異なる)と

因地制宜(地域によって対処が異なる)です。

そして、こういった自然と人や動物が密接に関わるという考え方の

根底にあるのが天人相応思想(または天人合一思想)です。

天の気が狂えば、そこに住む人間の気も乱れます。

異常気象などがある時は、人体のリズムも乱れやすいのです。

この考え方を更に具体的に発展させた(と思われる)のが天地人三才思想です。

と思われる、と書いたのは文献などの記録上、

どちらの考え方が先に生まれたのか不明だからです。

でも考え方の内容から言って、天人相応思想(天人合一思想)の方が先のような気がします。

天地人三才思想とは、天・地・人の3つがそれぞれ影響しあうというものです。

例えば、先程から説明する通り、天の気が乱れれば人の気も乱れます。
(異常気象→人の身体に影響

そして、天の気の乱れが地の気の乱れに影響することもあります。
(異常気象→地震)

更に、人の気が乱れて、それが天地の気の乱れにつながることもあり得るという考え。

これは、政治などの社会情勢の乱れが天変地異につながるという考えです。

ここまでくるとオカルトに近いものがありますが、

私はこの考え方は大切なものであると思います。

この考え方が正しいか否かではなく、政治的な指導者は、

こういう考え方を持つことで自然に対して畏敬の念を持ち、

常に謙虚に己を律するべきであるからです。

長くなりましたが、この天人相応、天人合一、天地人三才思想は

東洋医学の根底にある大事な考え方ですので、

やはり今回のテレビでも触れてほしかった内容です。

でも、ちょっと難しいかな・・・。