こんな事まで聴かないと!

KIMG20160606-9

北辰会方式の鍼灸治療では、患者さんの生活習慣などから病の原因を探るために

非常に詳細な問診をとることは、これまでにもこのブログで紹介してきた。

初診時に書いてもらう専用のカルテがあるのだが

大きな紙が3~4枚、それも両面である。

非常によくできたカルテで、様々な情報を網羅できる。

しかし、さすがに患者さんの靴の種類までは書かないし、聞かない。

鍼灸資格をとったばかりの頃、勤めていた鍼灸接骨院にて

足の痛みを訴えるおばちゃん。両足の太ももや足の脛などが痛いという。

触れると、全体に筋肉の緊張が強い。

その当時はまだ北辰会方式の勉強を始めたばかりで

鍼1本で治すような知識も技術もない。

足の緊張してるところ、至る所にブスブス刺していた。

やればやっただけ、とりあえず筋肉の緊張が解けて痛みが楽になる。

でも2日も経てば元通り。また痛くなる。

何回治療しても同じことの繰り返し。いたちごっこ。

ある時、治療してる時に患者さんがぽつりと喋った。

「毎年こんな感じに痛かったんだけど、もう少し経つと楽になってくるんですよ」

「???、どういうこと?」

「夏になると痛くなってきて、秋になって涼しくなると痛みがとれるんです。」

その瞬間、ピーンと来た。

「あの、いつもサンダル履いて来てるでしょ、ここへ。夏はいつもずっとあれですか?」

「どこかちゃんとしたところへ行く以外は、普段はサンダルですね、夏は」

主訴が足の痛みなので、以前から歩く姿勢などを観察していたのだが

女性なのに、がに股で歩くのが気になっていた。

サンダルの場合、踵がないので脱げないように常に爪先を反らせた形で歩く。

もちろん年齢的な筋力の衰えも関係するのだろうが

おかしな姿勢でずっと歩き回っていたら、足が痛くなるのは当たり前である。

しかも、夏とはいえ素足でサンダル履きは下半身を冷やしてしまう。

踵のある靴に変えるよう指導したところ、すぐに足の痛みは無くなった。

問診とは丁寧に聞くだけでなしに、観察力や頭のひらめきも必要とする

非常に難しいものであることを実感した症例であった。





健康と医療 ブログランキングへ

⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑ ⇑


よろしければバナーのクリックをお願いします。
ランキングが上がると院長のやる気も上がります。
真の東洋医学・伝統鍼灸の普及にご協力お願いします。



当院のホームページも是非ご覧ください。


⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ ⇓ 
⇓ ⇓


rogo_yoko

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA