事件を解決に導くには その2

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事件の捜査とよく似ている鍼灸治療だが、決定的に違う点がある。

似ているのはあくまで、治療をするための<弁証論治>の過程であって

警察がやるのはここまでである。

鍼灸治療では、「その症状を改善するには、再発を防ぐにはどうするか?」を考える。

「どうすれば再発しないか? どうすることが最良の解決か?」を考えるのは

犯罪事件においては警察ではなく、地域の人々であったり、行政であったりする。

この点において、鍼灸治療は一から十まで、全て治療者と患者さんが話し合って考える。

東洋医学では、人体の部分を見るのではなく、全体を見るという。

ミクロではなく、マクロでものを考える。

治療したら「はい、さようなら」ではいけない。

全体を見て、バランスをとる。

こういう考え方を基にしてやれば、たとえ処置の手法が西洋医学の手術であっても、

それは東洋医学的と言えるかもしれない。

逆に、いくら鍼を使っても、お灸をしても、痛いところに処置するだけなら

それは東洋医学とは言えない。

大事なのは手段だけでなく、そこに存在する思想や哲学である。


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rogo_yoko

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